ふるさと納税の仕組みをやさしく解説

ふるさと納税の仕組みをやさしく解説

「ふるさと納税は、お得らしい」。そんな話を聞いたことは、ないでしょうか。でも、実際に何が起きているのか、よくわからない人も多いはずです。

この記事では、ふるさと納税の仕組みを、できるだけやさしい言葉で説明します。中学生の人が読んでも、わかるように書いていきます。

ふるさと納税のかんたんな流れ
図1:ふるさと納税のかんたんな流れ

ふるさと納税とは何か

結論から言います。ふるさと納税とは、自分が選んだ自治体に、お金を寄付する制度です。寄付をすると、税金の一部を、先に支払ったことになります。そして、多くの場合、寄付した自治体から、お礼の品をもらえます。

「納税」という名前がついていますが、法律上は「寄付」です。ここが、最初にわかりにくいポイントです。

結論:ふるさと納税は、「税金を、少し早く、好きな場所に払う。そのお礼に、品物がもらえる」という仕組みです。

ふつうの税金との違い

私たちは、普段、住んでいる場所に「住民税(住んでいる自治体に納める税金)」を払っています。この税金は、ゴミの収集や、学校の運営など、身近なサービスに使われています。

ふるさと納税を使うと、この住民税の一部を、住んでいる場所ではなく、自分が選んだ、別の自治体に、先払いすることができます。そして、翌年に払うはずだった住民税や、所得税(国に納める税金)から、寄付した金額とほぼ同じ金額が、差し引かれます。

項目ふつうの住民税ふるさと納税
払う先住んでいる自治体自分で選んだ自治体
お礼の品もらえないもらえることが多い
あとの税金特に変わらない翌年の税金が、その分減る
住民税とふるさと納税の違い
図2:住民税とふるさと納税の違い

なぜ「お得」と言われるのか

ここが、いちばん大事なポイントです。ふるさと納税では、寄付した金額から、2000円だけを、自分で負担するというルールがあります。残りの金額は、翌年の税金から、まるごと差し引かれます。

たとえば、3万円を寄付したとします。この場合、自分の実質的な負担は、2000円だけです。残りの2万8000円は、翌年の税金が、その分安くなることで、戻ってくる計算になります。

それなのに、寄付した自治体からは、お肉やお米、フルーツなどの、お礼の品(返礼品)がもらえます。「2000円で、いろいろな品物がもらえる」。これが、お得と言われる理由です。

ポイント:お得になるのは、あくまで「2000円の負担で、返礼品がもらえる」という部分です。税金そのものが、安くなるわけではない、という点を、覚えておきましょう。

寄付できる金額には上限がある

「それなら、たくさん寄付すればいい」と、思うかもしれません。しかし、2000円の負担ですむ金額には、上限があります。この上限は、年収や、家族構成によって、人ごとに違います。

上限を超えて寄付をすると、超えた分は、単なる寄付になってしまいます。つまり、税金は安くならず、2000円の負担ですむ金額を超えた分は、そのまま自己負担になる、ということです。

自分の上限額は、ふるさと納税のサイトにある、シミュレーター(年収などを入れると、目安の金額を計算してくれる道具)を使えば、簡単に調べられます。

上限を超えると自己負担が増える仕組み
図3:上限を超えると自己負担が増える仕組み

手続きの方法は2つある

ふるさと納税をしたあと、税金を安くしてもらうには、手続きが必要です。方法は、次の2つです。

1. ワンストップ特例制度

会社員で、確定申告(1年間の収入や税金を、自分で計算して申告する手続き)をする必要がない人は、この方法が使えます。寄付した自治体に、書類を送るだけで、手続きが完了します。ただし、寄付先が、1年間で5つの自治体までという、条件があります。

2. 確定申告

寄付先が6つ以上になった場合や、もともと確定申告をする必要がある人は、この方法で手続きします。1年間の寄付の記録を、まとめて申告します。

実務での視点:筆者が相談を受ける中でも、「ワンストップ特例の書類を出したのに、税金が安くならなかった」という相談が、時々あります。原因の多くは、確定申告を、別の理由(医療費控除など)でしたために、ワンストップ特例が無効になっていた、というケースです。両方を同時にする場合は、注意が必要です。

ふるさと納税をする時の流れ

実際に、ふるさと納税をする時は、次のような流れになります。

  1. 自分の寄付上限額を、シミュレーターで調べる
  2. ふるさと納税のサイトで、寄付したい自治体と、返礼品を選ぶ
  3. 寄付を申し込み、支払いをする
  4. ワンストップ特例、または確定申告の手続きをする
  5. 翌年、住民税や所得税が、安くなる

この流れを知っておけば、誰でも、迷わずに始められます。

まとめ:しくみを知れば、こわくない

ふるさと納税は、「税金の一部を、先に好きな自治体へ払い、お礼の品をもらう制度」です。2000円の負担で、返礼品がもらえる点が、お得と言われる理由です。

ただし、寄付には、人ごとに上限があります。上限を超えないように、事前にシミュレーターで確認しておくことが、大切です。仕組みさえ理解すれば、決して難しい制度ではありません。まずは、自分の上限額を、調べてみましょう。

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